ゴミ屋敷は相続放棄すべき?相続放棄する際のメリット・デメリット
こんにちは。
江東区・相続申告コンシェルジュ
大倉公認会計士税理士事務所の大倉です。
相続の際、被相続人がゴミ屋敷を残すことがあります。
その場合は、あえて相続放棄を選択することも可能です。
今回は、ゴミ屋敷は相続放棄をするべきなのか、相続放棄の際のメリット・デメリットについても解説しましょう。
ゴミ屋敷を相続放棄するメリット

ゴミ屋敷を相続放棄するメリットは主に以下が挙げられます。
- 負債を相続しなくて済む
- 相続税や固定資産税を避けられる
- 相続トラブルに巻き込まれない
それぞれのメリットについて紹介しましょう。
負債を相続しなくて済む
ゴミ屋敷を相続放棄をする際の最大のメリットは、負債の相続をしないで済むことです。
トータルで引き継ぐ財産がプラスになる場合には、財産を相続する選択もあります。
しかし、引き継ぐ財産に借金などの負債が多い場合や、価値の低いゴミ屋敷などは相続放棄を選択することも可能です。
ゴミ屋敷の掃除も、場合によっては業者に依頼することもあります。
そうなれば費用がかかりますので、計算をしたうえで相続するかどうかを選択しましょう。
相続税や固定資産税を避けられる
財産を引き継いだ場合には相続税、不動産を所有する場合には固定資産税がかかります。
相続放棄することでこれらの税金を払わないで済みます。
ゴミ屋敷の場合は掃除をして手入れをしない限りは、自ら住むことも他人に貸すことも難しいでしょう。
自らの利用価値や、人に貸して賃料を得るなどのプラスの価値が生まれないのに税金だけが発生するのでゴミ屋敷を所有することは税金面で損になります。
相続トラブルに巻き込まれない
相続放棄をすることで相続での争いに巻き込まれずに済みます。
相続の際、親族同士で揉め事やトラブルが起きやすいです。
相続放棄を選択することで相続人ではなくなるため、相続に関与する必要がなくなるのです。
相続は大体の場合、被相続人が所有していた財産のバランスが均等に割れるものではなく、トラブルになりがちなので揉め事を回避できるのは大きなメリットです。
ゴミ屋敷を相続放棄するデメリット

ゴミ屋敷を相続放棄する際の主なデメリットは以下の通りです。
- プラスの財産も放棄しなければならない
- 手続きに費用がかかる
- 家財を処分すると相続放棄できなくなる
ゴミ屋敷の相続放棄をするとマイナスの財産を放棄することができる、税金を支払わないで済むというメリットだけではなく、残念ながらそのためのデメリットも発生します。
以下でゴミ屋敷を相続放棄するデメリットについて解説しましょう。
プラスの財産も放棄しなければならない
相続放棄はゴミ屋敷を所有しないで済む、または相続での面倒ごとを避けられるなどのメリットがある一方、プラスの財産を放棄しなければなりません。
仮に被相続人がその他に預貯金や有価証券などの価値のある財産を持っていた場合には、相続放棄をするとそれらの財産を取得する権利も放棄しなければなりません。
仮にマイナスの財産であるゴミ屋敷を相続して引き受けても、プラスの財産がたくさん入ってくるならばそのお金でゴミ屋敷を処理するという選択も選べます。
『ゴミ屋敷はいらないから』という理由だけで相続放棄を選択せず、トータルの収支で計算するようにしましょう。
手続きに費用がかかる
相続放棄をする場合には、士業などの法律の専門家に手続きを代行してもらうようになるでしょう。
その場合には数万円の費用がかかります。
自ら手続きをすることもできますが、相続放棄は手続きに不備がある場合には却下されて再申請ができません。
失敗をしないように専門家を頼るのが無難でしょう。
家財を処分すると相続放棄できなくなる
被相続人が残した家具や家電、ブランド物の洋服やバッグなどの価値のあるものがゴミ屋敷にあった場合、相続放棄をするつもりなのにそれらを無断でリユースショップやフリマアプリで売るなどをしてはいけません。
その物を売るという行為が相続の意思があるとみなされ相続放棄ができなくなります。
形見分けのつもりで物品を引き継ぐなどして、その物に金銭的価値がある場合にはやはり相続の意志があるとみなされます。
ゴミ屋敷は相続放棄しても管理責任は残る

上記のとおり、相続放棄をすることでゴミ屋敷の所有権は手放せます。
しかし、注意したいのが、所有権を手放せても物件の管理責任は残ると言う点です。
ゴミ屋敷を放置してしまうと、ゴミから悪臭が出てきたり、物が無造作に積まれていて街の景観を損なったりなどの理由で周囲に悪影響を及ぼすことも考えられます。
よって、管理責任がつきまといます。
手間がかかりますが、トータルでプラスになるならばゴミ屋敷を相続して掃除するのも一つの手段ですし、相続放棄をして面倒ごとを避けることも可能です。
相続放棄を選択することで、法律上は相続人に財産の管理責任が残ることは覚えておきましょう。
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大倉公認会計士税理士事務所所長
大学卒業後8年9ヶ月にわたり銀行に勤務。大学院修了後、公認会計士の資格取得。
会計サービス等を提供するほか、元銀行員ならではの視点で相続税をサポート。
「お客様に寄り添う親身なサポート」をモットーとする。
