相続放棄のメリットとデメリット!相続放棄の判断基準について
こんにちは。
江東区・相続申告コンシェルジュ
大倉公認会計士税理士事務所の大倉です。
円満に相続をするために、「相続放棄」を選ぶ人もいるでしょう。
相続放棄は、メリットが生まれるケースとデメリットが生まれるケースがあります。
そこで今回は、相続放棄のメリットとデメリットと、相続放棄する際の判断基準について解説します。
相続放棄のメリット

相続放棄は、借金などの負債が持ち家や有価証券などのプラスの資産を上回る状況のときに適しています。
相続放棄の主なメリットは以下の通りです。
- 負債を相続しないで済む
- 相続トラブルに巻き込まれないで済む
- 遺産分割の手間が省ける
- 一人に「家」や事業継承する際に便利
借金問題や相続によるトラブルから解放されるのが、相続放棄のメリットです。
それぞれのメリットについて紹介しましょう。
・負債を相続しないで済む
亡くなった被相続人が多くの借金を抱えている場合や、財産が老朽化や遠隔地にある自宅のみである場合には相続放棄にメリットがあります。
近年、引き継いだ不動産によるトラブルは全国各地での空き家問題に発展するなどしていますが、不動産が負動産になってしまうというケースは多々あるようです。
・相続トラブルに巻き込まれないで済む
相続人同士の仲が悪く、遺産の分け方を巡ってトラブルになることもあります。
そのような場合にトラブルを避けるために相続放棄を選択できます。
親族の仲が悪い場合や、相続人の居住地が離れている場合はあえて相続放棄をすることもあるでしょう。
・遺産分割の手間が省ける
相続の際には遺産分割協議をし、どのように財産を分けるかを決めることになりますが、その遺産分割の手間が省けるのはメリットといえます。
遺産分割の際には、どうしても誰が何をもらうかで争いになることもあります。
そのようなトラブルを避けられるのは大きいメリットです。
・一人に「家」や事業継承する際に便利
農家は自分たちの土地を分散させないために、長男に農地を継がせたがる傾向があります。
前時代的といえるかもしれませんが、今でもこのような流れは一部では残っているようです。
このように「家」や事業を誰か一人に承継する際には、相続放棄は便利な方法といえます。
相続放棄のデメリット

相続放棄にはメリットだけではなく、デメリットもあります。
相続放棄のデメリットは以下の通りです。
- プラスの資産を相続できない
- 全員が相続放棄をすると、先祖代々の資産が失われる
- 後順位の相続人に迷惑がかかることがある
- 相続放棄【原則】撤回不能
- 死亡保険金や死亡退職金の非課税枠が使えない
それぞれのデメリットについて紹介しましょう。
プラスの資産を相続できない
負債を引き継ぎたくないからと相続放棄をしてしまうと、プラスの資産を相続できなくなります。
たとえば、亡くなった方の借金を引き継がないで済む代わりに持ち家を引き継げないなどのケースです。
借金と持ち家の相続の関係は団体信用生命保険などもあることからケースバイケースにもなりますが、さまざまなケースで相続放棄によりプラスの資産を引き継げないことがあるでしょう。
全員が相続放棄をすると、先祖代々の資産が失われる
相続人が全員相続放棄をすると、先祖代々の資産が失われます。
先祖代々の土地などの不動産があるものの、資産価値が低く固定資産税などがかかる場合などに全員が相続放棄をするケースがあるかもしれません。
このような場合には、先祖代々の資産が失われてしまい、資産は国庫に帰属することになります。
後順位の相続人に迷惑がかかることがある
相続人に相続放棄をする人がいた場合、先順位から後順位の相続人へ相続権が移ります。
相続放棄に関して予め伝えておかないと、急に借金を背負わされた気分になるかもしれません。
相続放棄をするかどうかは、相続人が自由に判断可能ですが、迷惑が及ぶかもしれないということで後順位の相続人に放棄する旨を伝えておくのが望ましいです。
相続放棄は【原則】撤回不能
相続放棄は一度その手続きをしてしまうと、原則として撤回はできません。
相続放棄をした後に、多額の財産が見つかったとしても、後からは撤回はできないので慎重に手続きを進めましょう。
例外として、錯誤・詐欺・強迫などにより相続放棄をした場合は、相続放棄の申述を取り消すことが可能です。
死亡保険金や死亡退職金の非課税枠が使えない
死亡保険金と死亡退職金には非課税枠があります。
「非課税額=500万円×法定相続人の数」
法定相続人の数には、相続放棄をした人も含まれます。
この死亡保険金と死亡退職金の非課税枠は相続放棄した人は適用を受けることができません。
相続放棄をするかどうかの判断基準

相続放棄をするかどうかの判断基準ですが、シンプルにマイナスの財産とプラスの財産を計算して、相続をした際にプラスになるかどうかという点です。
マイナスの財産を相続しないためには、限定承認という選択肢もあります。
・限定承認という選択肢
限定承認は、プラスの財産を相続しつつ、マイナスの財産はプラスの財産の価格の範囲でのみ相続するという意思表示です。
この限定承認はプラスの財産とマイナスの財産のどちらの方が多いのかがわからないときに有効な手段です。
相続放棄は慎重に判断して決めよう

お伝えしてきた通り、相続放棄にはメリットとデメリットの両面があります。
相続放棄の意思決定をするためには3カ月間の期間制限がある点に注意が必要です。
相続放棄は慎重に判断して決めましょう。
自分の力ではわからないことが多い場合は、専門家を頼ることも大切です。
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大倉公認会計士税理士事務所所長
大学卒業後8年9ヶ月にわたり銀行に勤務。大学院修了後、公認会計士の資格取得。
会計サービス等を提供するほか、元銀行員ならではの視点で相続税をサポート。
「お客様に寄り添う親身なサポート」をモットーとする。
