相続した不動産を売却する際にかかる税金について
こんにちは。
江東区・相続申告コンシェルジュ
大倉公認会計士税理士事務所の大倉です。
金銭のやり取りにおいて、さまざまなシーンで税金がかかりますが、相続においても同様です。
たとえば、相続した不動産を売却する際にも税金がかかっています。
そこで今回は、不動産を売却する際にかかる税金について解説しましょう。
相続した不動産を売却する際にかかる税金
不動産を売却した際には税金が発生します。
手続きとして印紙代、譲渡費用に関して利益が発生した場合には、所得税及び住民税が発生します。
その他にも、不動産業者に仲介手数料、建物を更地にした場合には解体費用、土地の測量費なども税金の他に費用がかかります。
■印紙税
不動産の取引の際には、各種書類に印紙を貼ることになります。
下記の領収書印紙税額一覧表より、取引に応じた印紙が必要です。
記載金額 | 印紙税額 |
5万円未満 | 非課税 |
100万円以下 | 200円 |
200万円以下 | 400円 |
300万円以下 | 600円 |
500万円以下 | 1,000円 |
1,000万円以下 | 2,000円 |
2,000万円以下 | 4,000円 |
3,000万円以下 | 6,000円 |
5,000万円以下 | 10,000円 |
1億円以下 | 20,000円 |
2億円以下 | 40,000円 |
3億円以下 | 60,000円 |
5億円以下 | 100,000円 |
10億円以下 | 150,000円 |
10億円超 | 200,000円 |
記載金額のないもの | 200円 |
■譲渡所得税及び住民税
不動産を売却した際には、譲渡所得税及び住民税がかかります。
基本的には不動産の売却時の税金に関しては下記の方式で計算します。
「譲渡所得金額 = 収入金額 ー(取得費 + 譲渡費用)」 |
収入金額は、不動産を売却して得た金額(成約価格)
取得費は、売却した不動産の取得(購入)にかかった諸費用(物件の購入費用、仲介手数料、印紙税など)
譲渡費用は不動産の売却にかかった諸費用(仲介手数料、立退料、印紙税など)です。
税制は複雑でケースバイケースでさまざまな特例や控除などが発生します。
また、それらの制度は知っているか知らないかで大きく不動産の売却時の損得に関わってきます。
調べても難しい場合には、税金の専門家を頼るなどを検討してもいいでしょう。
相続した不動産を売却する際の特別控除
不動産を売却した際に適用できる特例は複数あります。
ここでは相続した不動産を売却する場合に使える代表的な2つの特別控除について解説しましょう。
■自己居住用財産を譲渡した場合
個人がマイホーム(居住用財産)を売却し、一定の要件を満たした場合には、譲渡所得から最高で3,000万円まで控除できる制度があります。
この制度で最も重要な要件は、売却した不動産が「居住用不動産」の要件を満たせているかどうかです。
亡くなった被相続人である親と売却直前まで一緒にその不動産に住んでいた場合には適用できます。
これが親から実家を相続し、引き継いだ売主である相続人が相続後に住んでいなかった空き家状態だった場合には、本制度の適用はありません。
■相続した空き家を譲渡した場合
被相続人が1人で住んでいた建物及びその敷地を相続により取得した相続人がその空き家を売却した場合、一定の要件を満たしたときは、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる制度があります。
この制度は多くの要件を満たさなければならないので、適用できるか確認をしておきましょう。
相続した不動産の売却で特例制度を使う際の注意点
さまざまな特例制度がありますが、これらの各制度は併用できる場合とできない場合があります。
事前に確認するか、判断が難しい場合は専門家に相談するのがおすすめです。
相続した不動産の売却にかかる税金対策は専門家へ
不動産の売却をする際には、適正な価格で手続きを踏むという相場感覚を持つことが大切です。
また、不動産売却の特例などにどのような制度があるのかを知ることにより、大きく得することもできます。
税金に関しては専門性が高く難しい分野ですので、突然の相続の発生に戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
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大倉公認会計士税理士事務所所長
大学卒業後8年9ヶ月にわたり銀行に勤務。大学院修了後、公認会計士の資格取得。
会計サービス等を提供するほか、元銀行員ならではの視点で相続税をサポート。
「お客様に寄り添う親身なサポート」をモットーとする。